生活

「服よりも重要なものがある?」ファッション業界の次の勝負所…今や「○○競争」

ウイスキー・ランニング・ハイキングまで、ブランド体験を拡大 商品にとどまらず、嗜好やライフスタイルを通じて顧客との接点を拡大 K2ハイキングの参加者1000名の募集に1万3426名が殺到しました ロゴよりも「自分に合うブランド」…ファン層確保の切り札

Han Jeon-jin
2026-09-07 11:27:25
[イーデイリーHan Jeon-jin 記者] ファッション業界の競争の舞台が、クローゼットから日常生活へと広がっています。スーツを着てウイスキーを楽しむ方法を教えるだけでなく、ランニングシューズを履いて実際に都心を走ってみる機会を提供したり、山登りのキャンペーンを開催したりしています。 単に服を一着売るにとどまらず、ブランドが追求するテイストや文化を直接体験させ、消費者を「ファン」として結びつけようとする戦略です。製品だけで差別化することが難しくなる中、ブランドと消費者の関係をいかに深く築くかが、新たな勝負所として浮上しています。

ソウル・聖水洞の「ムシンサ・ラン・ソウルフォレスト」で、顧客がトライアルサービスを利用するためにランニングシューズを物色しています。(写真=ムシンサ)

◇ウイスキー・ランニング・ハイキングまで…服の枠を超えたファッション


7日、業界によると、LF(093050) ・ムシンサ・K2などの主要ファッション企業が、消費者が直接参加するブランド体験を相次いで拡大しています。かつては有名モデルや広告を通じてイメージを伝えていましたが、今では消費者をブランドが志向するライフスタイルの中に引き込む方式へと変化しています。一度のイベントで終わらせるのではなく、プログラムを継続的に運営したり、年次キャンペーンとして展開したりして、消費者との関係を築く事例も増えています。

K2、シグネチャーハイキングキャンペーン「2026 アサムハイキング」を成功裏に終了。(写真提供=K2)

代表的な変化は、ファッションと異なる趣味の融合です。LF(093050)傘下の英国クラシックブランド「ダックス」は、先月20日、ソウルの新羅ホテルで作家チョ・スンヨン氏らを招待し、ウイスキーブランド「グレンフィディック」と共同で「ブリティッシュ・スーツ・ライフスタイル」クラスを開催しました。 参加者は、英国のスーツ文化に関する話を聞き、ウイスキーの試飲を楽しみました。ダックスは、来る11月にもVIP顧客を対象とした美術・文化講演やスタイリングクラスを開催する予定です。今後はスーツの販売にとどまらず、それにふさわしい趣味を提案し、顧客と共に体験を創り出していくという構想です。

ブランド体験は、消費者が自ら体を動かす参加型へと進化しています。ムシンサは去る4月、ソウル・聖水洞にランニング専門セレクトショップ「ムシンサ・ラン・ソウルフォレスト」をオープンし、ランニングシューズの「トライアルサービス」を運営中です。店頭でランニングシューズを試着するだけでなく、製品を借りてソウルフォレストの屋外コースを実際に走り、履き心地や性能を確認できるようにしました。 プーマ、サロモン、ブルックス、アディダスなどのランニングシューズを試すことができます。単なるショッピングを超え、商品を選ぶ過程そのものを一つのランニング体験に変えたわけです。

アウトドア業界では、毎年キャンペーンを継続し、ファン層を築いているブランドもあります。代表的な例として、K2が2018年に開始した参加型ハイキングキャンペーン「オーサムハイキング」は、今年で7回目を迎えました。今年は初めて抽選方式で参加者を募集した結果、定員1000名に対し1万3426名が殺到しました。 応募者の91.8%が20~40代で、女性の割合も54.9%でした。参加者たちは全国11の山でそれぞれ登山をした後、写真と感想を投稿しました。登山という共通の関心事を媒介として、消費者をブランドの世界へと引き込む手法です。

去る20日、ソウル中区の新羅ホテル「ザ・ディスティラーズ・ライブラリー」で開催されたダックス(Daks)のメンズ・ブリティッシュ・スーツ・ライフスタイル・クラスで、参加者がグレンフィディック・アンバサダーのペ・デウォン氏の説明に耳を傾けています。(写真=LF)

◇ロゴよりも好み・ストーリー…ブランド競争も「ファンダム」へ


ファッション業界がこのように体験やコミュニティに力を入れているのは、消費のあり方そのものが変化しているためです。サムスンファッション研究所は、今年のファッション市場の主要キーワードの一つとして「体験への贅沢(Lavish on Experience)」を挙げました。 消費者の支出の優先順位が、ファッションから趣味・レジャー・旅行などの体験領域へと分散しているという分析です。同研究所が引用したNH農協銀行の集計でも、20~30代はデパートでの買い物などの消費を減らした一方で、スポーツ観戦や公演、プール・スキー場などの体験への支出を増やしたことが明らかになりました。

ブランドを選ぶ基準も変化しています。研究所は、かつて消費者がブランドロゴで自己表現をしていたのに対し、最近では好みや価値観、ライフスタイルを反映したストーリー性のあるブランドを選ぶ傾向が顕著になっていると分析しました。単に知名度の高いブランドにとどまらず、「自分に合ったブランド」を探す消費者が増えたという意味です。業界が今や商品にとどまらず、体験やストーリーまで一緒に販売している理由です。

業界では、こうした流れがブランドの競争様式そのものを変えつつあると見られています。 ファッション業界のある関係者は、「広告は終われば忘れられてしまいますが、一緒に走ったり山に登ったりした記憶は、そのブランドを再び選ぶ理由として残ります」とし、「服を売る前に、まず関係を築くという構造へと変化しているのです」と述べました。さらに、「ただし、このようなプログラムは短期間の売上では効果を確認しにくく、着実に続けてこそファン層につながるため、これをどれだけ長く継続できるかによって、ブランド間の差が開くことになるでしょう」と付け加えました。

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