テクノロジー

「銀語も理解する」…プリトのAI通訳・翻訳、ハンファオーシャンの造船所に導入

ハンファオーシャン・ハンファシステムと、現場に合わせた「オトーク」を構築 造船専門用語・方言の学習…騒音別に5段階の音量調整 外国人労働者の雇用率96%…安全教育・作業指示の適用

Lee So-Hyun
2026-09-16 08:59:12
[イーデイリーLee So-Hyun 記者] 溶接や設備作業の騒音が絶えず、方言や現場の隠語が飛び交う造船所でも、人工知能(AI)がリアルタイムの通訳・翻訳をサポートしています。FLITTO Inc.(300080)は、ハンファオーシャン・ハンファシステムと共同で、造船現場に特化したAI通訳・翻訳ソリューションを構築し、外国人労働者の安全教育や作業指示などに活用しています。

プリト、ハンファオーシャン・ハンファシステムと造船現場向けAI通訳・翻訳ソリューション「OTalk」を構築(写真=プリト)


プリトは16日、ハンファオーシャン向けにカスタマイズされたAI通訳・翻訳ソリューション「オトーク(OTalk)」を構築し、造船所の現場に導入したと発表しました。

OTalkは、ハンファオーシャンAX事業部が現場の要件に基づき企画し、ハンファシステムとフリートが共同で構築したAI通訳・翻訳ソリューションです。一般的な翻訳サービスを適用するにとどまらず、造船所で実際に使用される専門用語や隠語、方言、騒音環境まで反映している点が特徴です。

ハンファオーシャンは、作業現場で使われる造船専門用語や隠語、方言などのデータを収集し、実際の作業環境と業務特性に基づいて要件を整理しました。プリトはこれを基に、オーダーメイドの用語集を構築し、AI翻訳モデルを高度化しました。

韓国語、英語、ベトナム語、タイ語など主要7言語の音声データも学習させました。特に初期段階では正しく聞き取るのが難しかった慶尚道の方言や現場の発音を別途学習しました。「タンク」を「テンク」と発音する場合まで認識できるよう、精度を高めたとのことです。

作業現場の騒音に合わせて受音強度も調整

造船所特有の騒音環境を考慮した機能も適用しました。ハンファオーシャンは、現場のユーザーからの意見やテスト結果をもとに必要な機能を具体化し、ハンファシステム、プリトと共同で、作業環境に応じた「5段階の音量調整」機能を開発しました。

作業場や休憩室、オフィス、静かな面談スペースなど、周囲の環境に応じて音声の受信レベルを調整し、騒音の中でも会話の内容をより正確に認識できるようにしたものです。

「オトーク」は、このほかにも1対1の会話、グループチャット、テキスト翻訳、文書翻訳、画像翻訳、教育・講義のリアルタイム多言語翻訳など、10種類以上のカスタマイズ機能を提供しています。

特に外国人労働者を対象とした安全教育では、講師の発言を各労働者の母国語で同時に伝達します。グループチャットでは、ユーザーごとの言語設定に合わせて内容が翻訳され、現場管理者と外国人労働者間の作業指示や報告にも活用されています。

外国人労働者の利用率96%…協力会社にも拡大

現場での利用率も急速に高まっています。試験運用結果によると、外国人労働者を基準とした「オトーク」の利用率は約96%に達しました。

協力会社からもソリューションの利用を希望する声が相次いだことを受け、ハンファオーシャンとフリートは社員番号の連携作業を経て、協力会社の労働者まで「オトーク」の適用対象を拡大しました。

プリトは今後、カンボジア語やスリランカ語など対応言語を追加し、音声合成技術も高度化させる計画です。造船所だけでなく、騒音が大きく外国人労働者の割合が高い高リスクな産業現場へと適用範囲を広げていく構想です。

プリトのイ・ジョンス代表は、「方言や隠語まで克服した今回のプロジェクトは、ハンファオーシャンが蓄積した造船現場の経験と言語データに、プリトのAI通訳・翻訳技術を組み合わせた事例です」と述べ、「今後もカンボジア語、スリランカ語などの対応言語を継続的に拡大し、音声合成技術の高度化などを通じて、高リスクな産業現場における言語の壁の解消に率先して取り組んでまいります」と語りました。

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