[イーデイリーSONG YOUNG-DOO 記者]NIBEC CO., LTD.(138610)は、自社開発したペプチド原薬(API)について、欧州における臨床試験用医薬品の供給に向けたQP(Qualified Person)適合性確認を取得しました。自社生産した新薬候補物質を、米国に続き欧州の臨床試験にも供給できる基盤を確保し、ペプチドの受託開発・製造(CDMO)事業の拡大にも乗り出します。
ナイベックは31日、自社開発した特発性肺線維症治療薬候補物質「NP-201」のAPIについて、欧州のQP適合性確認を最終的に取得したと発表しました。
今回のQP適合性確認は、去る3月に行われたEU-GMP基準に基づく実地査察による最終結果です。ナイベックが自社のGMP施設で生産するNP-201 APIの生産施設や製造工程、品質管理システム、関連文書体系などが、欧州の医薬品製造・品質基準に適合していることが確認されました。
NP-201は、ナイベックが開発中の特発性肺線維症治療薬候補物質です。米国食品医薬品局(FDA)から第2a相臨床試験の承認を受けたのに続き、欧州での同時臨床試験に向けた臨床試験計画(CTA)も提出しました。今回のQP取得により、自社生産したNP-201 APIを欧州での臨床試験に供給できるようになりました。
特に今回のQP取得は、外部の物質を委託生産したのではなく、ナイベックが直接開発した新薬候補物質を自社のGMP施設で生産し、欧州基準への適合性を確認されたという点で意義があります。
QPの適合性確認自体は、個別の品目を対象に行われます。ただし、ペプチドAPIについては、合成工程や原料・不純物の管理、分析法、工程管理、文書体系など、生産・品質管理の過程において共通して適用される部分が少なくありません。ナイベックは、今回のNP-201のQP取得を通じて、今後他のペプチド医薬品の生産にも活用できる生産・品質管理能力を確認したとしています。
同社側は、韓国のペプチド新薬開発企業の中で、自社開発の新薬候補物質のAPIを自社のGMP施設で生産し、その製造・品質管理体制について欧州のQP適合性まで確保した事例は、ナイベックが唯一であると把握しています。
ナイベックは、ペプチド候補物質の発掘や設計から、プロセス開発、スケールアップ、GMP生産および品質管理に至るまでの全工程を自社で遂行しています。ペプチド医薬品は、アミノ酸配列や合成条件によって品質特性が異なる可能性があるため、開発の初期段階から生産プロセスと品質管理体制を同時に構築することが重要です。
ナイベックは、今回のQP取得を、NP-201のグローバル臨床試験だけでなく、ペプチドCDMO事業の拡大にも活用する計画です。独自のペプチド設計・合成技術とGMP生産施設、欧州規制への対応経験を組み合わせ、外部のペプチド新薬開発企業からの臨床用API生産需要まで攻略するという戦略です。
同社関係者は、「今回のQP適合性の確保は、自社開発したNP-201のAPIを直接生産し、欧州での臨床試験に供給できる生産・品質体制を整えたという点に意義があります」とし、 「米国FDAによる第2相臨床試験の承認および欧州へのCTA提出に続き、QP適合性まで確保したことで、米国と欧州での同時臨床試験推進の基盤を築いたことから、これを基にグローバルな臨床供給を拡大し、ペプチドCDMO事業も拡大していく」と述べました。