AI技術を保有しているかどうかをアピールする時代から、AIによって売上高や生産性をどれだけ向上させたかを競う時代へと、市場の評価基準が変わってきているからです。
6日、ICT業界によると、『リネージュ』で有名なNCのITサービス子会社であるNC IDSは、最近、社名を「NC AX」に変更しました。ナム技術は「ナムAX」に、トップコメディアは「エンキAX」に社名を変更し、AIを基盤とした事業の拡大を宣言しました。
業界では、これを単なる流行ではなく、AI産業のパラダイムシフトと解釈しています。生成AIや大規模言語モデル(LLM)を導入したという事実だけで注目を集めていた時代は過ぎ去り、今やAIを活用して実際の業務を革新し、収益性を向上させる企業が競争力を認められる時代になったということです。
実際、市場の関心も変化しました。「AIを作れるか」というよりも、「AIでどれだけの収益を上げ、業務効率を向上させたか」が、企業価値を決定する基準として浮上しています。AI技術そのものよりも、既存の事業や業務全般をAIで革新するAX戦略が、企業の新たな話題となっている背景です。
企業の事業戦略も急速に変化しています。
NC AXは、既存のERPや企業業務システムの開発能力にAIを融合させ、産業現場のデジタルトランスフォーメーション市場を攻略しています。
ナムエーエックスは、クラウド中心の事業を、AIファクトリーの構築やデータセンターの運営効率化など、AXフルスタック事業へと拡大しました。今年の第2四半期には、自社AIソリューションの売上比率が10%を超え、目に見える成果も現れています。同社は年内にAIファクトリーの導入実績を確保することを目標としています。
コンテンツ企業も例外ではありません。トップコメディアは、自社のウェブトゥーンの知的財産権(IP)を活用し、利用者がキャラクターと会話できるAIチャットボットサービスを推進するなど、AIベースのサービスで事業領域を広げています。
このほか、グループウェア事業を手掛けていたハンディソフトは、社名を「ポラリスAIハンディ」に変更しました。ポラリスAIハンディは、グループウェア技術にAIを融合させ、AX企業として事業のアイデンティティを強化していくと明らかにしました。
ただし、証券業界からは、社名変更そのものを企業価値の上昇に結びつけることには警戒すべきだという指摘も出ています。AIやAXを掲げる企業が短期的には市場の関心を集めることはあっても、結局のところ企業価値は技術力と実績によって支えられなければならないということです。
世宗大学経営学科のキム・デジョン教授は、「企業が社名にAIやAXを盛り込むことは、将来の成長方向と革新性を市場に明確に伝えるためのブランディング戦略であり、中長期戦略の宣言としての意味が大きい」とし、「しかし、社名の変更だけで企業価値が高まるわけではない」と述べました。
さらに、「結局のところ、AX戦略の成否は名称ではなく、実際のAI技術力や売上、収益性といった実質的な成果によって証明されることになるでしょう」とし、「実体のない看板の入れ替えは、一時的な関心に留まる可能性が高い」と強調しました。