企業·産業

「HBMだけでは不十分」…SKハイニックス、HBF・CXLをつなぐ「階層型メモリ」を提案

FMS 2026で次世代AIメモリアーキテクチャを公開 HBM・DRAM・HBF・SSDを接続し、データ転送を最小限に抑える Google・サンディスクとHBFの技術・標準化の方向性について協議 HBM4E・375層NANDからCXL技術まで網羅

JAEMIN SONG
2026-08-07 14:58:30
[イーデイリーJAEMIN SONG 記者] SKハイニックスは、高帯域幅メモリ(HBM)だけでなく、DRAMや次世代NANDである高帯域幅フラッシュ(HBF)、企業向けソリッドステートドライブ(eSSD)を組み合わせて活用する「階層型メモリ」を提案しました。人工知能(AI)が処理すべきデータが急増している中、用途に合わせて複数の種類のメモリを連携させ、性能とコスト効率を高めるという戦略です。

SKハイニックスの展示ブースを見学している来場者たち。(写真=SKハイニックス)

SKハイニックスは7日、去る4~6日(現地時間)に米国カリフォルニア州サンタクララで開催されたメモリ・ストレージ展示会「FMS 2026」に参加し、次世代AIメモリ技術と製品を披露したと明らかにしました。

イベント初日の基調講演には、SKハイニックスのキム・チョンソン ソリューション開発部門長とカン・ウクソン 次世代商品企画担当が共同講演者として登壇しました。両氏は「AIエージェント時代、階層型メモリに基づくAIインフラの効率的な実現策」をテーマに、未来のメモリアーキテクチャの進化方向について説明しました。

階層型メモリとは、速度、容量、コストが異なるメモリを用途に応じて配置し、有機的に接続する構造のことです。AI演算に必要なすべてのデータを、比較的高価なHBMに格納するのではなく、HBM、DRAM、HBF、SSDにデータを適切に分割して保存し、必要なタイミングで迅速に移動させる方式です。データの移動を削減しながら、AIインフラの性能、コスト、電力効率を同時に高めることができます。

SKハイニックスの「375層NANDウェーハ」と「375層 1Tb TLC 154B 32DP」、「375層 1Tb TLC 334B QDP」。(写真=SKハイニックス)

キム部門長は、「AIが学習中心から大規模推論、さらにはエージェント型AIへと拡大するにつれ、インフラの競争力は個々のメモリ製品の性能だけで決まるものではなくなりました」と述べ、「HBMやDRAM、NANDベースのHBF、SSDなど、各メモリ階層をどの位置に配置し、どのように接続してデータ移動を最小化するかが、全体的な効率を左右することになるでしょう」と語りました。

さらに、「今後は、すべてのメモリ階層を網羅する最適化されたアーキテクチャを実現する能力が、AIインフラの競争力の核心となるでしょう」と強調しました。

SKハイニックスがHBMとSSDの間の新たなメモリ階層として注目した製品は、HBFです。HBFは、HBMと同様にシリコン貫通電極(TSV)技術とロジックプロセスを活用し、既存のNANDベースのストレージの大容量と、DRAMに近いデータ転送性能を同時に実現する次世代NANDソリューションです。

パートナーシップゾーンでHBM4の模型とベラルビン(Verarubin)の模型を鑑賞している来場者たち。(写真=SKハイニックス)

SKハイニックスのソリューションAT担当であるイム・ウィチョル氏は、イベント最終日にGoogleやサンディスクなどと共に行われたパネルディスカッションで、HBFの開発方向性と技術的な可能性について議論しました。イム担当は、「HBFは、超高速メモリであるHBMと大容量ストレージであるSSDの間に、新たなメモリ階層として定着する潜在力があります」と述べました。SKハイニックスは、主要パートナー企業とハードウェア・ソフトウェアの共同設計および技術標準化を推進しています。

展示ブースでは、階層型メモリを構成する製品群を一堂に披露しました。 NVIDIAの次世代AIアクセラレータ「ベラ・ルービン」の模型とHBM4の模型を並べて展示し、HBM4E 48ギガバイト(GB)12層、HBM4 48GB 16層、HBM3E 36GB 12層、AIサーバー用メモリモジュールSOCAMM2などを展示しました。

NAND分野では、ウェーハボンディング技術を適用した375層4D NANDを公開しました。この製品は、前世代に比べて電力当たりの性能を2.5倍向上させたことが特徴です。SKハイニックスは、375層NANDをベースとした高性能eSSDの量産を来年上半期に開始する予定です。

従来の176層製品より性能を約55%向上させたクアッドレベルセル(QLC)ベースの大容量eSSDも、今月から主要なクラウドサービスプロバイダー(CSP)にサンプルとして供給します。これは、AIデータセンターで求められる入出力性能や高帯域幅、大容量ストレージの需要に対応するためです。

SKハイニックスのCMM-Hybridを活用したReAct AI Agent Serving技術のデモンストレーションの様子。(写真=SKハイニックス)

Compute Express Link(CXL)ベースの次世代メモリ技術も実演しました。 複数のサーバーとグラフィックス処理装置(GPU)が1つのメモリプールを共有して使用する「プールドメモリ」と、DRAM・SSDを組み合わせた「CMM-ハイブリッド」を活用し、AIエージェントのKVキャッシュを効率的に保存・再利用する技術を公開しました。会話や作業履歴が増えるにつれて肥大化するKVキャッシュを、CXLベースのメモリに分散保存することで、AI推論速度とメモリ利用率を高める方式です。

カン担当者は、「SKハイニックスは、HBMからCXLベースのメモリ、eSSDに至るまで、AIインフラの全層を網羅するポートフォリオを保有しています」とし、「製品設計段階から、顧客が必要とする最適なソリューションを共に検討し、提供することがSKハイニックスの役割となるでしょう」と述べました。

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