K-pop

「ディス・イズ・ヒューマン・メイド」… AI時代に「人の声」を引き出す

ジン・チョイ、ヒッチハイカー、キム・ダビンが意気投合 ステレオ・サービス、初のEP『電波社』をリリース 1971年・1991年・2008年生まれ…3世代の出会い 空のドラムやその他のケースも音で再現 ジャンルや世代の境界を越えた、一味違った相乗効果

YUN GI BACK
2026-08-26 22:49:53
[イーデイリー スターinYUN GI BACK 記者] 1971年生まれのプロデューサーと1991年生まれのドラマー、2008年生まれのシンガーソングライターが、1枚のアルバムで共演しました。数字だけを見れば、なかなか一つのチームを想像しにくい組み合わせです。 しかし、ヒッチハイカーとキム・ダビン、ジン・チョイが結成したプロジェクトグループ「ステレオ・サービス(STEREO SERVICE)」のファーストEP『ステレオ・サービス:ジョンパサ(STEREO SERVICE : JEONPASA)』を聴けば、年齢差は重要な情報ではなくなります。異なる時代に音楽を学んだ3人が、それぞれの感性を融合させ、これまでにない作品を生み出したという事実だけが残ります。
左からキム・ダビン、ジン・チョイ、ヒッチハイカー。(写真=22)

26日午後6時に発売された『ステレオ・サービス:電波社』には、「トーン」(tone)、「シュプリーム」(Supreme)、「エステティック」(a e s t h e t i c)、「アシッド」(Acid)、「バック」(Back)の計5曲が収録されています。 ジャズやヒップホップ、ブレイクビーツ、インディーポップなど、さまざまなジャンルの要素を取り入れつつも、いずれか一つに定着することはありません。5曲を貫くのは、特定のジャンルというより、3人の好奇心に近いものです。
始まりから独特です。キム・ダビンがスタジオにあった空の容器やギターケースを叩いた音を、ヒッチハイカーが収録してビートに変え、ジン・チョイがその上に声を重ねました。そうして完成した1曲目「トーン」は、1分余りの短い再生時間でアルバムの性格を凝縮して示しています。滑らかに磨き上げられたポップの文法よりも、荒々しい質感と馴染みのない音の組み合わせを選んだのです。 ジン・チョイが放つ「ドゥ・アイ・アップセット・ユー・ウィズ・マイ・トーン・オア・ホワット」(Do I upset you with my tone or what)は、これから続く音楽への予告のように聞こえます。
3人の経歴もそれぞれ異なります。ヒッチハイカーはジヌやローラーコースターを経て、K-POPの作曲家やEDMプロデューサーとして活動してきました。キム・ダビンはカデホやチュ・ダヘチャジスなど、バンドシーンで独自のリズムを築き上げてきました。 最年少のジン・チョイは、17歳という若さで既に数々のEPやシングルを発表し、独自の音楽世界を築き上げつつあります。ヒッチハイカーとジン・チョイが母娘であるという点も興味深いですね。
『シュプリーム』では、3人の長所がより鮮明に表れています。緻密に動くリズムと簡潔な構成が対比を成し、ジン・チョイのボーカルは低い音域と鋭い高音を行き来しながら、曲の緊張感を高めています。馴染みのあるサビを繰り返して印象付けるのではなく、音が予想とは異なる方向へ動く瞬間に面白さを盛り込みました。
「エステティック」では、過去と現在がより露骨に衝突します。 サウンドは2000年代のアンダーグラウンド・ヒップホップの雰囲気を帯びていますが、ジン・チョイが語る対象は、イメージや嗜好までもが容易に複製されてしまう現代の文化です。他人が作り出した嗜好に追随するのではなく、自分はまた別の場所へと進んでいくという姿勢が、曲の中心を成しています。20年余り前の音楽的表現で2026年の世相を語るという点に興味をそそられます。
「アシッド」では、再び雰囲気を一変させます。比較的ゆったりとした始まりですが、電子音とボーカルの質感を頻繁に変化させ、聴く者を揺さぶります。押し退けては再び引き寄せる歌詞に描かれた関係のように、音楽もまた、一方に簡単に傾くことはありません。
最後の「バック」は、先行する4曲よりもテンポを落としています。繰り返されるシンセとビートの上で、ジン・チョイは「ディス・イズ・ヒューマン・メイド」(This is human made)という言葉でアルバムを締めくくります。この一言は、生成AIが創作の領域へと急速に浸透しつつある今、アルバム全体を改めて見つめ直させるものです。
『ステレオ・サービス:電波社』のアルバムカバー。(写真=22)

実際、「ステレオ・サービス:電波社」の制作過程には、人の手がとりわけ多く見られます。物体を直接叩いて音を作り出し、それを切り貼りしてリズムにし、その上に声を重ねました。デジタル機器を積極的に活用しつつも、最初の素材は人の動きや偶然から得たものです。「ヒューマン・メイド」という最後の言葉が、単なる修辞に終わらない理由です。
何よりも、このアルバムの面白さは、1971年生まれ、1991年生まれ、2008年生まれの音楽を区別して聴くことにはありません。むしろ、誰がどの部分を作ったのかという境界が曖昧になる瞬間にこそあります。ベテランが若いミュージシャンを導いたり、新世代が昔の音楽を新たに解釈したりするという、お馴染みの世代間コラボレーションの枠組みからも外れています。 年齢に応じて役割を分担するのではなく、3人が対等に音を投げかけ、受け合うことに近いのです。それぞれが自分の慣れ親しんだ領域から少しずつ離れ、一つの未知の音楽を作り上げる道を選びました。
ジン・チョイにとってはまた一つの実験であり、ヒッチハイカーとキム・ダビンにとっても、これまでの経歴だけでは簡単に説明できない作品です。だからこそ、『ステレオ・サービス:電波社』は、完璧に整えられた完成品よりも、制作過程から飛び出した意外性に耳が惹かれるアルバムなのです。
人工知能が説得力のある音楽を瞬時に作り出す時代です。そんな時期に、3人はあえて桶を叩き、ギターケースの中から音を探し出しました。そして最後に、短い一文を残しました。
「ディス・イズ・ヒューマン・メイド」。
『ステレオ・サービス:電波社』を最も簡潔に説明する言葉も、結局のところこれなのです。

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