[イーデイリーBang Sung Hoon 記者] 今年下半期、米国やロシア、イスラエルなど、戦争を繰り広げている国々で選挙が相次いで予定されています。エネルギー価格の高騰により有権者の不満が募る中、「戦時指導者」たちは伸び悩む支持率に神経を尖らせています。各国を国内問題に没頭させることになる選挙結果は、イラン・ウクライナ戦争の行方とも密接に関わっています。
13日付の日本経済新聞によると、来月20日にロシア下院選挙、10月27日にイスラエル総選挙、11月3日に米国中間選挙が相次いで行われます。10月4日のブラジル大統領選挙と11月28日の台湾地方選挙も予定されています。
(左から)ロシアのウラジーミル・プーチン大統領、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相、米国のドナルド・トランプ大統領。(写真=AFP)
◇米国民の60%「ガソリン価格は下がらない」…トランプ氏の支持率は2期目で最低
ドナルド・トランプ米大統領は、去る2月末にイランへの攻撃を開始した後、ガソリン価格が急騰すると、「ガソリン価格は急落し、戦争はまもなく終わる」と繰り返し、緊張緩和を強調してきました。有権者の物価負担を意識した措置でした。しかし、イラン攻撃に賛成する世論は30%にとどまるほど、戦争そのものが説得力を得られていません。
その結果、各種世論調査の平均値を算出する「リアル・クリア・ポリティクス」の集計によると、トランプ大統領の支持率は39%まで落ち込んでいます。これは2期目に入ってからの最低水準です。ロイター通信とイプソスの調査でも、今年1月の42%から先月は37%へと低下しました。 ワシントン・ポスト(WP)などが先月実施した世論調査では、回答者の60%が「米国とイランの交渉によってガソリン価格が正常な水準に戻るとは思わない」と答えました。車なしでは生活が困難な米国において、ガソリン価格の上昇は与党である共和党にとって直ちに逆風に作用します。
過去、2002年の中間選挙の際、2001年の9・11テロ以降、当時のジョージ・W・ブッシュ大統領が「対テロ戦争」を掲げて国民の結束を訴えたことで、共和党が議席を増やした前例があります。これは、与党が苦戦するという通説を覆した事例です。しかし、イランとの対立が続く現在の米国は、結束とは程遠いという評価です。 現在、共和党は大統領職と上下両院の過半数を掌握していますが、米国の選挙分析サイトは、上下両院ともに共和党と民主党の接戦になると予想しています。
◇ネタニヤフ氏、1議席差で劣勢…プーチン大統領の支持率が10ポイント急落
イスラエルは来る10月、総選挙(120議席)を実施します。2023年にパレスチナの武装組織ハマスの奇襲攻撃を受けて以来、初めての選挙となります。与党連立が過半数を失い、イランなどに対して強硬路線を貫いてきたベンヤミン・ネタニヤフ首相が退陣する可能性もあるとの観測が出ています。
現地の日刊紙「マリブ」が先月末に実施した調査によると、中道野党「ヤシャル」の予想議席数は23議席で、ネタニヤフ首相が率いる右派「リクード」(22議席)を1議席上回りました。リクードの予想議席数は、今年1月の27議席から5議席減少しました。 「ヤシャル」が他の野党と連立政権を組み、参謀総長出身のガディ・アイゼンコート代表が首相に就任するとの見通しも出ています。アイゼンコート代表は、国民の関心が高い安全保障政策において高い評価を得ています。
ネタニヤフ首相は、ハマスの奇襲を防げなかった責任を問われている上、汚職容疑の裁判も抱えています。テルアビブ大学バラク・リーダーシップ・センターのウディ・ソマー所長は、「一部の右派からの支持も失いつつある」と分析しました。ただし、連立政権の組成が難航すれば、ネタニヤフ首相が職に留まったまま選挙を繰り返すシナリオも残されています。
ウクライナと戦争中のロシアは、来月、2022年のウクライナ全面侵攻以来初めての下院選挙を実施します。反体制派への弾圧により、与党「統一ロシア」の勝利は確実視されていますが、確保する議席数が体制の安定を測る物差しとなります。
国営の全ロシア世論調査センターによると、ウラジーミル・プーチン大統領の先月の支持率は65%で、今年初めより10ポイント低下しました。侵攻以降で最も低い数値です。ガソリン価格の上昇やモバイル通信の規制が影響したものとみられます。独立調査機関レバダ・センターの先月の調査では、62%が和平交渉を開始すべきだと回答しました。
去る2日、米国マサチューセッツ州ボストンのコプリー広場で開かれた反戦集会で、米国・イスラエルによるイラン戦争を支持する側と反対する側が対峙しています。(写真=AFP)
◇ブラジルの物価高でルラ大統領の支持率が揺らぐ…台湾は総統選挙の前哨戦
10月の大統領選を控えたブラジルでも、中央銀行の目標上限を上回る物価が家計を圧迫し、政権評価に影を落としています。ルイス・イナシオ・ルラ・ダ・シルバ大統領の支持率は48%で、反対世論と拮抗しています。サンパウロ在住のデボラさん(40)は、「食料品や公共料金の上昇ペースに所得が追いついていない」と吐露しました。
米国との関係も争点となっています。トランプ政権はブラジルに高率の関税を課し、4選を目指す左派のルラ大統領に圧力をかけてきました。ライバルであるジャイール・ボウソナロ前大統領の長男、フラビオ・ボウソナロ上院議員は、トランプ大統領の後援を背景に、保守層の票の結集を狙っています。
このほか、台湾では11月に地方選挙が行われます。2028年の次期総統選挙の前哨戦と見なされています。与党の民主進歩党(民進党)は、2022年の選挙で中国の軍事的圧力に立ち向かうというスローガンを前面に打ち出したものの、第1野党である国民党に大敗しました。今回は、住宅価格の急騰対策と育児支援を前面に押し出す戦略を採用しました。
日経は、有権者の不満が各国の指導者を国内問題に縛り付けていることから、今回の選挙が戦争の出口を見つける上でも変数になると見通しました。
13日付の日本経済新聞によると、来月20日にロシア下院選挙、10月27日にイスラエル総選挙、11月3日に米国中間選挙が相次いで行われます。10月4日のブラジル大統領選挙と11月28日の台湾地方選挙も予定されています。
◇米国民の60%「ガソリン価格は下がらない」…トランプ氏の支持率は2期目で最低
ドナルド・トランプ米大統領は、去る2月末にイランへの攻撃を開始した後、ガソリン価格が急騰すると、「ガソリン価格は急落し、戦争はまもなく終わる」と繰り返し、緊張緩和を強調してきました。有権者の物価負担を意識した措置でした。しかし、イラン攻撃に賛成する世論は30%にとどまるほど、戦争そのものが説得力を得られていません。
その結果、各種世論調査の平均値を算出する「リアル・クリア・ポリティクス」の集計によると、トランプ大統領の支持率は39%まで落ち込んでいます。これは2期目に入ってからの最低水準です。ロイター通信とイプソスの調査でも、今年1月の42%から先月は37%へと低下しました。 ワシントン・ポスト(WP)などが先月実施した世論調査では、回答者の60%が「米国とイランの交渉によってガソリン価格が正常な水準に戻るとは思わない」と答えました。車なしでは生活が困難な米国において、ガソリン価格の上昇は与党である共和党にとって直ちに逆風に作用します。
過去、2002年の中間選挙の際、2001年の9・11テロ以降、当時のジョージ・W・ブッシュ大統領が「対テロ戦争」を掲げて国民の結束を訴えたことで、共和党が議席を増やした前例があります。これは、与党が苦戦するという通説を覆した事例です。しかし、イランとの対立が続く現在の米国は、結束とは程遠いという評価です。 現在、共和党は大統領職と上下両院の過半数を掌握していますが、米国の選挙分析サイトは、上下両院ともに共和党と民主党の接戦になると予想しています。
◇ネタニヤフ氏、1議席差で劣勢…プーチン大統領の支持率が10ポイント急落
イスラエルは来る10月、総選挙(120議席)を実施します。2023年にパレスチナの武装組織ハマスの奇襲攻撃を受けて以来、初めての選挙となります。与党連立が過半数を失い、イランなどに対して強硬路線を貫いてきたベンヤミン・ネタニヤフ首相が退陣する可能性もあるとの観測が出ています。
現地の日刊紙「マリブ」が先月末に実施した調査によると、中道野党「ヤシャル」の予想議席数は23議席で、ネタニヤフ首相が率いる右派「リクード」(22議席)を1議席上回りました。リクードの予想議席数は、今年1月の27議席から5議席減少しました。 「ヤシャル」が他の野党と連立政権を組み、参謀総長出身のガディ・アイゼンコート代表が首相に就任するとの見通しも出ています。アイゼンコート代表は、国民の関心が高い安全保障政策において高い評価を得ています。
ネタニヤフ首相は、ハマスの奇襲を防げなかった責任を問われている上、汚職容疑の裁判も抱えています。テルアビブ大学バラク・リーダーシップ・センターのウディ・ソマー所長は、「一部の右派からの支持も失いつつある」と分析しました。ただし、連立政権の組成が難航すれば、ネタニヤフ首相が職に留まったまま選挙を繰り返すシナリオも残されています。
ウクライナと戦争中のロシアは、来月、2022年のウクライナ全面侵攻以来初めての下院選挙を実施します。反体制派への弾圧により、与党「統一ロシア」の勝利は確実視されていますが、確保する議席数が体制の安定を測る物差しとなります。
国営の全ロシア世論調査センターによると、ウラジーミル・プーチン大統領の先月の支持率は65%で、今年初めより10ポイント低下しました。侵攻以降で最も低い数値です。ガソリン価格の上昇やモバイル通信の規制が影響したものとみられます。独立調査機関レバダ・センターの先月の調査では、62%が和平交渉を開始すべきだと回答しました。
◇ブラジルの物価高でルラ大統領の支持率が揺らぐ…台湾は総統選挙の前哨戦
10月の大統領選を控えたブラジルでも、中央銀行の目標上限を上回る物価が家計を圧迫し、政権評価に影を落としています。ルイス・イナシオ・ルラ・ダ・シルバ大統領の支持率は48%で、反対世論と拮抗しています。サンパウロ在住のデボラさん(40)は、「食料品や公共料金の上昇ペースに所得が追いついていない」と吐露しました。
米国との関係も争点となっています。トランプ政権はブラジルに高率の関税を課し、4選を目指す左派のルラ大統領に圧力をかけてきました。ライバルであるジャイール・ボウソナロ前大統領の長男、フラビオ・ボウソナロ上院議員は、トランプ大統領の後援を背景に、保守層の票の結集を狙っています。
このほか、台湾では11月に地方選挙が行われます。2028年の次期総統選挙の前哨戦と見なされています。与党の民主進歩党(民進党)は、2022年の選挙で中国の軍事的圧力に立ち向かうというスローガンを前面に打ち出したものの、第1野党である国民党に大敗しました。今回は、住宅価格の急騰対策と育児支援を前面に押し出す戦略を採用しました。
日経は、有権者の不満が各国の指導者を国内問題に縛り付けていることから、今回の選挙が戦争の出口を見つける上でも変数になると見通しました。