[イーデイリーKim Hyun-ah 記者]SKTelecom(017670)同社は、政府の主要なAIプロジェクトで相次いで成果を上げ、通信中心の事業構造からAIへと重心を移しつつあります。
独自のAIモデル開発にとどまらず、国民向けAIサービス、産業・セキュリティAI、AIデータセンター(AIDC)に至るまで、事業領域を拡大している様子です。
組織体制も変更しました。通信とAIをそれぞれ社内会社(CIC)として運営する「MNO・AIの二大CIC」体制を導入し、事業の特性に応じて意思決定や投資のスピードを柔軟に調整できるようにしました。通信という本業は安定した顧客基盤とサービスの競争力に集中し、AIは急速に変化する技術や市場に合わせて機動性を高める構造となっています。
SKテレコムのチョン・ジェホン代表取締役社長が、2025年11月3日、ソウル江南区のCOEXオーディトリアムで開催された「SK AIサミット2025」で、AIインフラをテーマに発表を行っています。(写真=聯合ニュース)
科学技術情報通信部が27日に公開した第2次段階評価において、SKTの精鋭チームは総点70.6点を獲得し、参加チームの中で1位となりました。アップステージ(69.9点)、LG AI研究院(69.0点)を上回りました。今回の評価は、国内ベンチマークや専門家評価、専門ユーザー評価、一般ユーザー評価などを総合して行われました。
SKTは、韓国の言語・文化・歴史的文脈を評価する国内ベンチマークや、実際の活用性を検証するユーザー評価などで強みを見せました。グローバルモデルとの単純な性能競争を超え、国内の利用環境において実際に活用できるAIモデルを開発する能力を示したという評価です。
SKTは、独自に開発した超巨大AIモデル「A.X K」シリーズを中心に、AIモデルの競争力を高めてきました。500B(5000億個)のパラメータ規模を持つ「A.X K1」など、大規模モデルの開発経験を蓄積しつつ、グローバル・ビッグテックへの依存度を低減する「ソブリンAI」の競争にも参加しています。
SKTは28日、科学技術情報通信部が推進する「全国民向けAIサービスの普遍的活用支援(みんなのAI)」事業の実施機関として最終選定されました。6つのコンソーシアムが競い合う中、SKT・カカオ・KTの3つのコンソーシアムが事業者として選定されました。
SKTが提示した方向性は、単に質問に答えるチャットボットを超え、「仕事を代行するAI」です。
就職活動、金融・家計管理、公共サービスの利用など、日常生活で必要な情報をAIが探し出し、その後の業務までつなげるAIエージェントを実現するという構想です。
独自のAIモデルだけでなく、これまで「エイドット」を通じて蓄積してきたAIエージェント技術や、2250万人規模の移動通信顧客との接点も、AIサービスの普及の基盤として活用できます。
AIモデルの開発だけで終わるのではなく、モデル→エージェント→サービスへとつながる事業構造を構築しようとしているのです。
SKTのチョン・ジェホンCEOが、去る6月11日、京畿道利川市にあるSKMS研究所で開かれた「2026ニュー利川フォーラム」で基調講演を行っています。(写真=SKT)
現在、SKT・アップステージ・コンソーシアムと、ネイバークラウド・LG陣営が出馬を表明し、競争構図が形成されました。
SKTコンソーシアムには、ドクパモの第2次評価を通過したSKTとアップステージが共同で参加します。さらに、SKシールドス、AHNLAB,INC.(053800) 、Secu-i、イグルーコーポレーション、RaonSecure Co., Ltd.(042510) など、韓国国内の主要なセキュリティ企業が合流しました。
ファウンデーションモデルの開発能力と、セキュリティ現場のデータ・サービス能力を組み合わせ、AIがサイバー脅威を検知・対応する「エージェンティックセキュリティ」体制を実現するという構想です。
まだ事業者選定の結果が出ていないため、結果を予断することは難しいです。ただし、ドクパモで競争力を実証したAIモデル開発会社と、国内の主要セキュリティ企業が結集したという点で、注目度が高いです。
SKTは2025年11月の組織改編において、通信(MNO)とAIを二大CICとして再編しました。MNO CICは通信本業の競争力回復と顧客の信頼確保に、AI CICは柔軟かつスピード感のある事業推進と実質的な成果創出に焦点を当てています。
通信のように安定したサービス品質と顧客基盤の管理が重要な事業と、技術の変化が速いAI事業の特性を考慮し、意思決定と事業運営の方法を異にするというものです。
AI CICでは、B2C AIやB2B AIだけでなく、データセンター事業も強化しています。去る4月には、AI CIC内のAIDC事業組織を「AI DC事業本部」と「AIDC開発本部」へと拡大・再編しました。これは、AIインフラを新たな成長軸として育成するための動きです。
特にAI DC事業は、SKT・SKホライズン・SKハイパーの3社で役割を分担し、戦略・運営・新規開発の3本柱を構築する方向で再編を進めています。SKTは事業全体の戦略とグローバル連携を担当し、SKホライズンは既存のデータセンターの運営・拡張、SKハイパーは大規模な新規AI DCの開発に注力します。
SKTは、SKホライズンに対し総額3兆800億ウォン規模の外部投資を誘致しつつも、51%の株式を保有し、経営権を確保します。未来アセット証券は、これを踏まえ、データセンター事業の拡大が加速すると見込み、SKTの目標株価を12万ウォンから15万ウォンへと25%引き上げました。
通信分野で確保した加入者・ネットワーク・データの強みは、MNOとして安定的に運営しつつ、AIとAIDCについては、技術や市場の変化に合わせてより迅速に対応できるよう、事業ごとに運営方式を分けたものです。
2026年第2四半期のSKテレコムの業績。[本画像は生成AIによって作成されました]
ドクパモがAIモデルの競争力を検証する舞台であるならば、「みんなのAI」は、これを国民が利用するサービスへと拡張する段階です。特パモはAIを国家のサイバーセキュリティや産業分野へと広げ、AIDCはこれを支えるインフラを担います。
AIモデルとエージェント、サービス、データセンターを別々の事業として位置づけるのではなく、一つのAIバリューチェーンとして結びつける戦略です。
AI市場は技術の変化が速いだけに、技術力だけでなく、意思決定や投資のスピードも重要です。MNOとAIをCICとして分離し、AI CICの中でAIDCなど新たな成長分野を拡大することも、事業ごとの特性に合わせて資源を配分し、迅速に対応するための選択です。
もちろん、政府プロジェクトの成果だけでSKTのAI競争力がすべて実証されたと見るのは難しいでしょう。実際の市場において、AI事業が収益性と成長性を生み出せるかどうかは、また別の課題です。
ただし、過去の通信網や加入者中心の競争から脱却し、AIモデルを開発してこれをエージェントやサービスに結びつけた後、産業・国家の領域へと拡大し、AIを駆動するインフラまで確保するという方向へ、事業の重心が移りつつあることは明らかです。
SKTが通信の枠を超えて、AIモデル・サービス・インフラを結びつける技術企業として定着できるかどうかは、結局のところ市場での成果が決め手となる見通しです。
独自のAIモデル開発にとどまらず、国民向けAIサービス、産業・セキュリティAI、AIデータセンター(AIDC)に至るまで、事業領域を拡大している様子です。
組織体制も変更しました。通信とAIをそれぞれ社内会社(CIC)として運営する「MNO・AIの二大CIC」体制を導入し、事業の特性に応じて意思決定や投資のスピードを柔軟に調整できるようにしました。通信という本業は安定した顧客基盤とサービスの競争力に集中し、AIは急速に変化する技術や市場に合わせて機動性を高める構造となっています。
「ドクパモ」第2次評価で1位…「モデル主権」競争で存在感を示す最も注目すべき成果は、政府の「独自AIファウンデーションモデル(ドクパモ)」プロジェクトです。
科学技術情報通信部が27日に公開した第2次段階評価において、SKTの精鋭チームは総点70.6点を獲得し、参加チームの中で1位となりました。アップステージ(69.9点)、LG AI研究院(69.0点)を上回りました。今回の評価は、国内ベンチマークや専門家評価、専門ユーザー評価、一般ユーザー評価などを総合して行われました。
SKTは、韓国の言語・文化・歴史的文脈を評価する国内ベンチマークや、実際の活用性を検証するユーザー評価などで強みを見せました。グローバルモデルとの単純な性能競争を超え、国内の利用環境において実際に活用できるAIモデルを開発する能力を示したという評価です。
SKTは、独自に開発した超巨大AIモデル「A.X K」シリーズを中心に、AIモデルの競争力を高めてきました。500B(5000億個)のパラメータ規模を持つ「A.X K1」など、大規模モデルの開発経験を蓄積しつつ、グローバル・ビッグテックへの依存度を低減する「ソブリンAI」の競争にも参加しています。
モデルを超え、「国民が使うAI」へ…「みんなのAI」事業者に選定AIモデルで確保した競争力は、サービス領域にも拡大しています。
SKTは28日、科学技術情報通信部が推進する「全国民向けAIサービスの普遍的活用支援(みんなのAI)」事業の実施機関として最終選定されました。6つのコンソーシアムが競い合う中、SKT・カカオ・KTの3つのコンソーシアムが事業者として選定されました。
SKTが提示した方向性は、単に質問に答えるチャットボットを超え、「仕事を代行するAI」です。
就職活動、金融・家計管理、公共サービスの利用など、日常生活で必要な情報をAIが探し出し、その後の業務までつなげるAIエージェントを実現するという構想です。
独自のAIモデルだけでなく、これまで「エイドット」を通じて蓄積してきたAIエージェント技術や、2250万人規模の移動通信顧客との接点も、AIサービスの普及の基盤として活用できます。
AIモデルの開発だけで終わるのではなく、モデル→エージェント→サービスへとつながる事業構造を構築しようとしているのです。
次の舞台はセキュリティAI…「モデル+セキュリティ」の融合次の試金石となるのは、「セキュリティ特化AIファウンデーションモデル(特ファモ)」事業です。
現在、SKT・アップステージ・コンソーシアムと、ネイバークラウド・LG陣営が出馬を表明し、競争構図が形成されました。
SKTコンソーシアムには、ドクパモの第2次評価を通過したSKTとアップステージが共同で参加します。さらに、SKシールドス、AHNLAB,INC.(053800) 、Secu-i、イグルーコーポレーション、RaonSecure Co., Ltd.(042510) など、韓国国内の主要なセキュリティ企業が合流しました。
ファウンデーションモデルの開発能力と、セキュリティ現場のデータ・サービス能力を組み合わせ、AIがサイバー脅威を検知・対応する「エージェンティックセキュリティ」体制を実現するという構想です。
まだ事業者選定の結果が出ていないため、結果を予断することは難しいです。ただし、ドクパモで競争力を実証したAIモデル開発会社と、国内の主要セキュリティ企業が結集したという点で、注目度が高いです。
通信・AIの二大CIC…AIデータセンターも成長の軸にSKTの変化は、技術やサービスにとどまりません。組織そのものをAI時代に合わせ変革しています。
SKTは2025年11月の組織改編において、通信(MNO)とAIを二大CICとして再編しました。MNO CICは通信本業の競争力回復と顧客の信頼確保に、AI CICは柔軟かつスピード感のある事業推進と実質的な成果創出に焦点を当てています。
通信のように安定したサービス品質と顧客基盤の管理が重要な事業と、技術の変化が速いAI事業の特性を考慮し、意思決定と事業運営の方法を異にするというものです。
AI CICでは、B2C AIやB2B AIだけでなく、データセンター事業も強化しています。去る4月には、AI CIC内のAIDC事業組織を「AI DC事業本部」と「AIDC開発本部」へと拡大・再編しました。これは、AIインフラを新たな成長軸として育成するための動きです。
特にAI DC事業は、SKT・SKホライズン・SKハイパーの3社で役割を分担し、戦略・運営・新規開発の3本柱を構築する方向で再編を進めています。SKTは事業全体の戦略とグローバル連携を担当し、SKホライズンは既存のデータセンターの運営・拡張、SKハイパーは大規模な新規AI DCの開発に注力します。
SKTは、SKホライズンに対し総額3兆800億ウォン規模の外部投資を誘致しつつも、51%の株式を保有し、経営権を確保します。未来アセット証券は、これを踏まえ、データセンター事業の拡大が加速すると見込み、SKTの目標株価を12万ウォンから15万ウォンへと25%引き上げました。
通信分野で確保した加入者・ネットワーク・データの強みは、MNOとして安定的に運営しつつ、AIとAIDCについては、技術や市場の変化に合わせてより迅速に対応できるよう、事業ごとに運営方式を分けたものです。
「通信会社」からAI技術企業へSKTの最近の動きを貫くキーワードは、「拡張」と「連携」です。
ドクパモがAIモデルの競争力を検証する舞台であるならば、「みんなのAI」は、これを国民が利用するサービスへと拡張する段階です。特パモはAIを国家のサイバーセキュリティや産業分野へと広げ、AIDCはこれを支えるインフラを担います。
AIモデルとエージェント、サービス、データセンターを別々の事業として位置づけるのではなく、一つのAIバリューチェーンとして結びつける戦略です。
AI市場は技術の変化が速いだけに、技術力だけでなく、意思決定や投資のスピードも重要です。MNOとAIをCICとして分離し、AI CICの中でAIDCなど新たな成長分野を拡大することも、事業ごとの特性に合わせて資源を配分し、迅速に対応するための選択です。
もちろん、政府プロジェクトの成果だけでSKTのAI競争力がすべて実証されたと見るのは難しいでしょう。実際の市場において、AI事業が収益性と成長性を生み出せるかどうかは、また別の課題です。
ただし、過去の通信網や加入者中心の競争から脱却し、AIモデルを開発してこれをエージェントやサービスに結びつけた後、産業・国家の領域へと拡大し、AIを駆動するインフラまで確保するという方向へ、事業の重心が移りつつあることは明らかです。
SKTが通信の枠を超えて、AIモデル・サービス・インフラを結びつける技術企業として定着できるかどうかは、結局のところ市場での成果が決め手となる見通しです。