[イーデイリー マーケットinKIM SUNG-SOO 記者] 不動産投資市場において、「資金はあるが、投資対象がない」という異例の現象が現れています。機関投資家から投資資金を確保したブラインドファンドは少なくありませんが、肝心の目標収益率を達成できる投資先を見つけることが容易ではないためです。
金利や保険料など、不動産投資にかかるコストが同時に上昇していることから、投資家が求める収益率を確保することがますます困難になっています。投資需要が消えたわけではなく、高くなったコスト構造を考慮すると、目標収益率を達成できる資産そのものが減少しているのです。
国民年金が国内不動産コアプラットフォームの委託運用会社に提示した目標収益率は、各種報酬を差し引いた後の純内部収益率(純IRR)基準で8.3%です。伝統的なコア(Core)資産を中心に投資して達成するには、かなり高い水準です。
(資料=「2024年国民年金基金 国内不動産投資委託運用会社選定計画公告」の一部キャプチャ)
通常、コア資産は優良立地にあるオフィスなど、安定した賃貸収益を基盤として投資する戦略です。開発や大規模なリモデリングなど、積極的な価値付加(バリューアド)を通じて高い収益率を追求する資産と比較すると、期待収益率は低い傾向にあります。
ところが、国民年金が求める8.3%の純IRRを達成するには、安定したコア資産だけでは限界があります。そのため、ライフサイエンスやデータセンターなど、比較的高い収益率が期待できる「ニューエコノミー」セクターをポートフォリオに組み入れる必要があります。
実際、昨年、国民年金の国内不動産コアプラットフォームの委託運用会社に選定されたサムスンSRA資産運用、KB資産運用、キャップストーン資産運用は、こうした条件を前提としてファンドを設定しました。問題は、今年に入り金融コストがさらに高くなったという点です。
不動産投資で活用される優先担保ローンの金利は、最近5%台に突入しました。優先担保ローンの金利が昨年末の3%台後半から今年初めに4%台へと上昇したのに続き、さらに5%台へと上昇した結果です。
これに伴い、不動産資産を購入した後に期待できる収益率が低下しました。昨年と同じ方法で収益率を確保することが難しくなった理由です。
代表的な事例が、KB資産運用が国民年金コアプラットフォーム・ファンドを通じて最近購入した「セミコロン・ムンレ」です。かつて「ヨンシティ」として知られていたこの資産は、融資金利を4.8%未満で調達することで、金融コストの負担を相対的に抑えていました。
しかし、現在のように貸出金利が5%を超える環境では、このような条件を確保するのは容易ではありません。金利が0.2~0.3%ポイント(p)上昇するだけでも、大規模な不動産資産を運用するファンドの利息費用は大幅に増加します。これは 곧 投資家の純収益率の低下につながります。
一方、機関投資家の要求収益率は逆に高まっています。今年の金利上昇に伴い、投資家が不動産委託運用会社に求める目標収益率が上方修正されています。
公務員年金公団が今年、国内不動産ブラインドファンドの委託運用会社に提示した目標収益率は、諸経費と報酬を差し引いた後のIRR基準で9%以上となっています。
当該ファンドの運用戦略はコアプラス(Core+)を中心としており、バリューアド(価値付加)投資の比重はファンド総規模の35%以内に制限されています。
(資料=2026年公務員年金公団国内不動産ブラインドファンド委託運用会社選定計画公告)
コラムコ資産信託側は、投資構造全体がコア投資65%、バリューアド投資35%で構成されているため、「9%の目標収益率」は無理な水準ではないと説明しました。
バリューアド投資の場合、基本的に2桁以上の収益率を目標としており、コアで安定した収益率を確保し、バリューアドで追加収益を創出して、全体の収益率を引き上げる仕組みであるためです。
最近では優先株への投資でも6~7%程度の収益率が期待できるため、バリューアド投資でさらに約2パーセントポイント(p)を確保すれば、全体で9%の達成が可能だという説明です。
ただし、不動産運用業界全体としては「二重」の圧力にさらされている状況です。金融コストは上昇したものの、機関投資家が求める収益率は下がっていないためです。かといって、積極的な開発やバリューアド投資だけで目標収益率を達成することも、機関投資家の運用条件上、容易ではありません。
特に金利だけでなく、保険料などの運営コストまで上昇しているため、投資家が資産を評価する基準も厳しくなっています。物流センターの場合、保険料は以前と比べて最大4倍の水準まで跳ね上がりました。
物流センターは、他のオフィスや商業施設に比べて火災リスクに敏感な資産として挙げられます。大型物流施設で火災が発生した場合、建物自体だけでなく、内部に積み上げられた在庫資産にまで被害の規模が拡大する恐れがあります。
(グラフィック=キム・イルファン記者)
ところが、ここ数年、大型物流センターでの火災が相次いで発生したことで、財産総合保険の料率が大幅に上昇しました。保険料は毎年繰り返し発生する運営費用です。保険料が急騰すれば、それだけ物流センターの純営業収益(NOI)が減少し、結果として投資家が期待する収益率にも直接的な悪影響を及ぼします。
このため、運用業界では、かつてのように「ひとまずファンドを組成し、その後で資産を探す」という方式も負担が大きくなったという雰囲気です。投資資金を募集しておいても、目標収益率を満たすだけの資産が現れなければ、ファンドの資金執行が遅れる恐れがあるからです。
購入価格だけが安いからといって良い資産というわけではなく、金融コストや保険料、賃貸収益などをすべて反映した後も、目標収益率を確保できなければなりません。
結局、不動産投資市場の競争構造が、「良い資産を誰が先に買うか」から、「高いコストを考慮しても収益率が出る資産を誰が探し出すか」へと変化しているという分析です。
不動産運用業界の関係者は、「今は投資する資金がない市場ではなく、資金を投じるに値する資産が見つかりにくい市場だ」とし、「金利や各種コストが高騰している状況下で、機関投資家の目標利回りを達成しようとすれば、既存のコア資産だけでは運用戦略を立てることがますます難しくなっている」と述べました。
金利や保険料など、不動産投資にかかるコストが同時に上昇していることから、投資家が求める収益率を確保することがますます困難になっています。投資需要が消えたわけではなく、高くなったコスト構造を考慮すると、目標収益率を達成できる資産そのものが減少しているのです。
優先貸付金利、今年5%台に突入8日、金融投資業界によると、国民年金や公務員年金などの主要機関投資家が不動産委託運用会社に提示する目標収益率は、現在の市場環境において相当な負担となっています。
国民年金が国内不動産コアプラットフォームの委託運用会社に提示した目標収益率は、各種報酬を差し引いた後の純内部収益率(純IRR)基準で8.3%です。伝統的なコア(Core)資産を中心に投資して達成するには、かなり高い水準です。
ところが、国民年金が求める8.3%の純IRRを達成するには、安定したコア資産だけでは限界があります。そのため、ライフサイエンスやデータセンターなど、比較的高い収益率が期待できる「ニューエコノミー」セクターをポートフォリオに組み入れる必要があります。
実際、昨年、国民年金の国内不動産コアプラットフォームの委託運用会社に選定されたサムスンSRA資産運用、KB資産運用、キャップストーン資産運用は、こうした条件を前提としてファンドを設定しました。問題は、今年に入り金融コストがさらに高くなったという点です。
不動産投資で活用される優先担保ローンの金利は、最近5%台に突入しました。優先担保ローンの金利が昨年末の3%台後半から今年初めに4%台へと上昇したのに続き、さらに5%台へと上昇した結果です。
これに伴い、不動産資産を購入した後に期待できる収益率が低下しました。昨年と同じ方法で収益率を確保することが難しくなった理由です。
代表的な事例が、KB資産運用が国民年金コアプラットフォーム・ファンドを通じて最近購入した「セミコロン・ムンレ」です。かつて「ヨンシティ」として知られていたこの資産は、融資金利を4.8%未満で調達することで、金融コストの負担を相対的に抑えていました。
しかし、現在のように貸出金利が5%を超える環境では、このような条件を確保するのは容易ではありません。金利が0.2~0.3%ポイント(p)上昇するだけでも、大規模な不動産資産を運用するファンドの利息費用は大幅に増加します。これは 곧 投資家の純収益率の低下につながります。
一方、機関投資家の要求収益率は逆に高まっています。今年の金利上昇に伴い、投資家が不動産委託運用会社に求める目標収益率が上方修正されています。
公務員年金公団が今年、国内不動産ブラインドファンドの委託運用会社に提示した目標収益率は、諸経費と報酬を差し引いた後のIRR基準で9%以上となっています。
当該ファンドの運用戦略はコアプラス(Core+)を中心としており、バリューアド(価値付加)投資の比重はファンド総規模の35%以内に制限されています。
コア資産だけでは目標収益率に限りがあるコアプラス投資戦略とは、コア資産(優良資産)の安定性を維持しつつ、小規模な改修や賃貸構造の改善など、積極的な資産運用を通じて追加的な収益と価値の上昇を追求する戦略を意味します。コラムコ資産信託が委託運用会社に選定されました。
コラムコ資産信託側は、投資構造全体がコア投資65%、バリューアド投資35%で構成されているため、「9%の目標収益率」は無理な水準ではないと説明しました。
バリューアド投資の場合、基本的に2桁以上の収益率を目標としており、コアで安定した収益率を確保し、バリューアドで追加収益を創出して、全体の収益率を引き上げる仕組みであるためです。
最近では優先株への投資でも6~7%程度の収益率が期待できるため、バリューアド投資でさらに約2パーセントポイント(p)を確保すれば、全体で9%の達成が可能だという説明です。
ただし、不動産運用業界全体としては「二重」の圧力にさらされている状況です。金融コストは上昇したものの、機関投資家が求める収益率は下がっていないためです。かといって、積極的な開発やバリューアド投資だけで目標収益率を達成することも、機関投資家の運用条件上、容易ではありません。
特に金利だけでなく、保険料などの運営コストまで上昇しているため、投資家が資産を評価する基準も厳しくなっています。物流センターの場合、保険料は以前と比べて最大4倍の水準まで跳ね上がりました。
物流センターは、他のオフィスや商業施設に比べて火災リスクに敏感な資産として挙げられます。大型物流施設で火災が発生した場合、建物自体だけでなく、内部に積み上げられた在庫資産にまで被害の規模が拡大する恐れがあります。
このため、運用業界では、かつてのように「ひとまずファンドを組成し、その後で資産を探す」という方式も負担が大きくなったという雰囲気です。投資資金を募集しておいても、目標収益率を満たすだけの資産が現れなければ、ファンドの資金執行が遅れる恐れがあるからです。
購入価格だけが安いからといって良い資産というわけではなく、金融コストや保険料、賃貸収益などをすべて反映した後も、目標収益率を確保できなければなりません。
結局、不動産投資市場の競争構造が、「良い資産を誰が先に買うか」から、「高いコストを考慮しても収益率が出る資産を誰が探し出すか」へと変化しているという分析です。
不動産運用業界の関係者は、「今は投資する資金がない市場ではなく、資金を投じるに値する資産が見つかりにくい市場だ」とし、「金利や各種コストが高騰している状況下で、機関投資家の目標利回りを達成しようとすれば、既存のコア資産だけでは運用戦略を立てることがますます難しくなっている」と述べました。