[イーデイリーKIM SAE-MI 記者] #ロキットヘルスケアは、自社製品「アプリコ3D」(APLICOR 3D)に対する米国食品医薬品局(FDA)からの警告書について、現地販売代理店の「過剰な宣伝」に起因する問題であると釈明しました。 しかし、FDAは当該製品が必要な市販許可・承認なしに米国で流通していたことを明記しました。流通業者を変更したとしても、許認可の問題が解消されるかどうかは不透明な状況であり、米国の皮膚再生事業に支障が生じる可能性があるとの懸念が出ています。
米国食品医薬品局(FDA)は去る20日(現地時間)、ホームページ上で、米国の医療機器流通業者タイズ・メディカル(Tides Medical)に送付した警告書を公開しました。(資料=FDA)
26日、バイオ業界によると、FDAは去る20日(現地時間)、ホームページ上で米国の医療機器流通業者であるタイズ・メディカル(Tides Medical)に送付した警告書を公開しました。当該警告書は、去る6日にタイズ・メディカルの最高経営責任者(CEO)宛てに送付されました。
FDAは警告書の中で、「タイズ・メディカルが『APLICOR 3D』を、必要な販売許可や承認なしに米国で流通させている事実を確認した」と指摘しました。FDAは、問題となっている用途での商業的流通を含め、法令違反の状態を招く活動を中止し、是正措置を講じるよう求めました。 是正措置が適切に行われない場合、製品の差し押さえ、裁判所による差し止め命令、民事上の金銭的制裁など、追加の規制措置が講じられる可能性があると警告しました。
国内市場でも、去る22日に警告書が送付された事実が報じられると、ロキット・ヘルスケアの株価が乱高下しました。これに対し、同社は同日、声明文を通じて「FDAからの警告書は、タイズ・メディカルのマーケティング活動で発生した事案」とし、「ブランドウェブサイトなどのマーケティング過程において、FDAの規定を超える過剰な宣伝を行ったため、警告書を受け取った」と釈明しました。続いて、「本警告書は、当社製品の品質上の欠陥に関するものではない」と強調しました。
ロキット・ヘルスケアは、タイズ・メディカルとの流通契約についても解約手続きを進めていると説明しました。新規事業の協力推進に伴い以前から協議してきた事項であり、現在、米国の大手病院チェーンと新たな契約を推進中であるという立場です。また、タイズ・メディカルが60日以内に是正措置を履行中であることも明らかにしました。
タイズ・メディカルは、APLICOR 3DがクラスI(Class I)の「液状医薬品ディスペンサー」として、市販前の届出義務が免除される製品であると主張しました。当該分類は、医療目的で一定量の液状医薬品を分配する装置に適用されます。
しかし、FDAが警告書で引用したタイズ・メディカルの宣伝文によると、APLICOR 3Dは、患者自身の脂肪組織を用いてオーダーメイドの移植片を製造し、糖尿病性足部潰瘍(糖尿病性足)、褥瘡、火傷などの急性・慢性創傷を治療する3次元(3D)バイオプリンティングシステムとして紹介されていました。
FDAは、このような治療目的が既存の液状医薬品ディスペンサーの使用目的とは異なり、市販前届出免除の制限範囲を超えていると判断しました。これに伴い、必要な市販前届出が行われておらず、有効な市販前承認や承認された臨床試験用医療機器の免除も確保されていないと指摘しました。
問題は、FDAが指摘した創傷治療機能が、ロキット・ヘルスケアが米国で商用化を推進してきた皮膚再生プラットフォームの中核機能であるという点です。ロキット・ヘルスケアが製造・供給する「APLICOR 3D」をタイズ・メディカルが現地で流通させてきたことを踏まえると、今回の警告書を流通会社の独自のマーケティング問題としてのみ捉えることができるのかどうか、疑問が残ります。
ロキット・ヘルスケアの米国法人であるロキット・アメリカが去る6月、米国証券取引委員会(SEC)に提出した有価証券届出書にも、皮膚再生統合プラットフォームが特定の臨床適応症についてFDAの許可・承認を受けていないという内容が明記されています。
これは、ファーム・デイリーが去る5月に提起した問題とも関連する課題です。ファーム・デイリーは当時、ロキット・ヘルスケアの中核となる3DバイオプリンターとキットがFDAに液状医薬品ディスペンサーとして登録されているものの、登録された使用目的に組織再生機能が含まれていないと報じました。(関連記事☞<「AI臓器再生プラットフォーム」を掲げたロキット・ヘルスケア、FDA登録内容は異なっていた>)
それだけでなく、ファーム・イデイリーは、自己脂肪組織を活用した再生治療事業が、単なる医療機器の登録だけで商業化できるのかについても疑問を呈していました。(関連記事☞<ロキット・ヘルスケア、米国での登録だけでは商業化不可…FDA基準を超える可能性>)
今回の警告書は、当時提起されていた規制上の懸念が、少なくともAPLICOR 3Dの創傷治療目的については、FDAの公式な判断として確認されたという点で注目されます。
ロキット・ヘルスケアの米国向け皮膚再生プラットフォーム「アプリコ3D」(APLICOR 3D)。(写真=ロキット・ヘルスケア)
これは3Dプリンターに限定された問題ではなく、キットの販売にも影響を及ぼす可能性があります。FDAの医療機器登録情報によると、使い捨て製品である「APLICOR 3D KIT」も、プリンターと同じ製品コード(KYX)のクラス1液体医薬品ディスペンサーとして登録されています。FDAの警告書にも、指摘の対象がプリンター本体に限定されているという説明はありません。
是正期限に関する同社の説明についても、追加の確認が必要です。ロキット・ヘルスケアは60日以内の是正措置に言及しましたが、公開されたFDAの警告書には、受領日から15営業日以内に是正措置の内容と再発防止計画を文書で回答するよう明記されています。期限内に措置を完了することが困難な場合は、遅延の理由と完了予定日を提出しなければなりません。同社が明らかにした60日という根拠は確認されていません。
FDAが去る2月からタイズ・メディカルと関連する書簡のやり取りを行っていた点も注目されます。警告書の脚注によると、FDAは去る2月25日にタイズ・メディカルに書簡を送付し、タイズ・メディカルは翌日に返信しました。 ロキット・ヘルスケアが当時、規制上の問題を認識していたのか、また流通契約の解除に関する協議をいつ開始したのかについては確認されていません。ロキット・ヘルスケアの関係者は、契約解除の協議を開始した時期について「お答えできません」と述べ、回答を避けました。
26日現在、ロキット・ヘルスケアは、FDAが指摘した治療目的の販売を継続できる具体的な認可の根拠を提示していません。米国内での実際の販売中止の有無や売上への影響も確認されていない状態です。流通業者の変更とは別に、FDAの規制問題をどのように解決するかが、今後の米国における皮膚再生事業の鍵となる見通しです。
それにもかかわらず、同社は今回の件が米国事業に及ぼす影響は大きくないと見ています。同社側は「これは元パートナー企業の過剰なマーケティングおよび医療行為の宣伝に関する問題であり、当社の品質やビジネスとは関係がない」とし、「現在、米国の超大手医療パートナー企業との最終的な直販契約は順調に最終段階に入っている」と主張しました。
さらに、「28の大型病院および約1000の病院への導入に向けたサプライチェーンおよび在庫の検討、関連する医療行為に対するCPTコードの確定、病院ごとの臨床デモンストレーション計画などに関する協議を完了し、現在、最終的な法務審査の段階にある」とし、「契約がまとまり次第、速やかにご報告いたします」と述べました。
26日、バイオ業界によると、FDAは去る20日(現地時間)、ホームページ上で米国の医療機器流通業者であるタイズ・メディカル(Tides Medical)に送付した警告書を公開しました。当該警告書は、去る6日にタイズ・メディカルの最高経営責任者(CEO)宛てに送付されました。
FDAは警告書の中で、「タイズ・メディカルが『APLICOR 3D』を、必要な販売許可や承認なしに米国で流通させている事実を確認した」と指摘しました。FDAは、問題となっている用途での商業的流通を含め、法令違反の状態を招く活動を中止し、是正措置を講じるよう求めました。 是正措置が適切に行われない場合、製品の差し押さえ、裁判所による差し止め命令、民事上の金銭的制裁など、追加の規制措置が講じられる可能性があると警告しました。
国内市場でも、去る22日に警告書が送付された事実が報じられると、ロキット・ヘルスケアの株価が乱高下しました。これに対し、同社は同日、声明文を通じて「FDAからの警告書は、タイズ・メディカルのマーケティング活動で発生した事案」とし、「ブランドウェブサイトなどのマーケティング過程において、FDAの規定を超える過剰な宣伝を行ったため、警告書を受け取った」と釈明しました。続いて、「本警告書は、当社製品の品質上の欠陥に関するものではない」と強調しました。
ロキット・ヘルスケアは、タイズ・メディカルとの流通契約についても解約手続きを進めていると説明しました。新規事業の協力推進に伴い以前から協議してきた事項であり、現在、米国の大手病院チェーンと新たな契約を推進中であるという立場です。また、タイズ・メディカルが60日以内に是正措置を履行中であることも明らかにしました。
米FDA、創傷治療を目的とした無許可流通を指摘…既存の登録用途と異なる今回の問題の核心は、FDAに登録された医療機器の使用目的と、実際に米国市場で宣伝・流通された使用目的が異なるという点です。
タイズ・メディカルは、APLICOR 3DがクラスI(Class I)の「液状医薬品ディスペンサー」として、市販前の届出義務が免除される製品であると主張しました。当該分類は、医療目的で一定量の液状医薬品を分配する装置に適用されます。
しかし、FDAが警告書で引用したタイズ・メディカルの宣伝文によると、APLICOR 3Dは、患者自身の脂肪組織を用いてオーダーメイドの移植片を製造し、糖尿病性足部潰瘍(糖尿病性足)、褥瘡、火傷などの急性・慢性創傷を治療する3次元(3D)バイオプリンティングシステムとして紹介されていました。
FDAは、このような治療目的が既存の液状医薬品ディスペンサーの使用目的とは異なり、市販前届出免除の制限範囲を超えていると判断しました。これに伴い、必要な市販前届出が行われておらず、有効な市販前承認や承認された臨床試験用医療機器の免除も確保されていないと指摘しました。
問題は、FDAが指摘した創傷治療機能が、ロキット・ヘルスケアが米国で商用化を推進してきた皮膚再生プラットフォームの中核機能であるという点です。ロキット・ヘルスケアが製造・供給する「APLICOR 3D」をタイズ・メディカルが現地で流通させてきたことを踏まえると、今回の警告書を流通会社の独自のマーケティング問題としてのみ捉えることができるのかどうか、疑問が残ります。
ロキット・ヘルスケアの米国法人であるロキット・アメリカが去る6月、米国証券取引委員会(SEC)に提出した有価証券届出書にも、皮膚再生統合プラットフォームが特定の臨床適応症についてFDAの許可・承認を受けていないという内容が明記されています。
これは、ファーム・デイリーが去る5月に提起した問題とも関連する課題です。ファーム・デイリーは当時、ロキット・ヘルスケアの中核となる3DバイオプリンターとキットがFDAに液状医薬品ディスペンサーとして登録されているものの、登録された使用目的に組織再生機能が含まれていないと報じました。(関連記事☞<「AI臓器再生プラットフォーム」を掲げたロキット・ヘルスケア、FDA登録内容は異なっていた>)
それだけでなく、ファーム・イデイリーは、自己脂肪組織を活用した再生治療事業が、単なる医療機器の登録だけで商業化できるのかについても疑問を呈していました。(関連記事☞<ロキット・ヘルスケア、米国での登録だけでは商業化不可…FDA基準を超える可能性>)
今回の警告書は、当時提起されていた規制上の懸念が、少なくともAPLICOR 3Dの創傷治療目的については、FDAの公式な判断として確認されたという点で注目されます。
販売代理店を変更しても許認可の問題は依然として残る…米国の皮膚再生事業に支障が出る懸念 販売代理店の変更だけで規制上の
問題が解消されるかどうかも疑問です。FDAが問題視したのは、特定の販売代理店による宣伝行為だけでなく、APLICOR 3Dがどのような用途で商業的に流通しているかという点に関するものだからです。新しい販売代理店が同じ治療目的で製品を販売したとしても、その用途に適用される許認可要件は変わりません。
これは3Dプリンターに限定された問題ではなく、キットの販売にも影響を及ぼす可能性があります。FDAの医療機器登録情報によると、使い捨て製品である「APLICOR 3D KIT」も、プリンターと同じ製品コード(KYX)のクラス1液体医薬品ディスペンサーとして登録されています。FDAの警告書にも、指摘の対象がプリンター本体に限定されているという説明はありません。
是正期限に関する同社の説明についても、追加の確認が必要です。ロキット・ヘルスケアは60日以内の是正措置に言及しましたが、公開されたFDAの警告書には、受領日から15営業日以内に是正措置の内容と再発防止計画を文書で回答するよう明記されています。期限内に措置を完了することが困難な場合は、遅延の理由と完了予定日を提出しなければなりません。同社が明らかにした60日という根拠は確認されていません。
FDAが去る2月からタイズ・メディカルと関連する書簡のやり取りを行っていた点も注目されます。警告書の脚注によると、FDAは去る2月25日にタイズ・メディカルに書簡を送付し、タイズ・メディカルは翌日に返信しました。 ロキット・ヘルスケアが当時、規制上の問題を認識していたのか、また流通契約の解除に関する協議をいつ開始したのかについては確認されていません。ロキット・ヘルスケアの関係者は、契約解除の協議を開始した時期について「お答えできません」と述べ、回答を避けました。
26日現在、ロキット・ヘルスケアは、FDAが指摘した治療目的の販売を継続できる具体的な認可の根拠を提示していません。米国内での実際の販売中止の有無や売上への影響も確認されていない状態です。流通業者の変更とは別に、FDAの規制問題をどのように解決するかが、今後の米国における皮膚再生事業の鍵となる見通しです。
それにもかかわらず、同社は今回の件が米国事業に及ぼす影響は大きくないと見ています。同社側は「これは元パートナー企業の過剰なマーケティングおよび医療行為の宣伝に関する問題であり、当社の品質やビジネスとは関係がない」とし、「現在、米国の超大手医療パートナー企業との最終的な直販契約は順調に最終段階に入っている」と主張しました。
さらに、「28の大型病院および約1000の病院への導入に向けたサプライチェーンおよび在庫の検討、関連する医療行為に対するCPTコードの確定、病院ごとの臨床デモンストレーション計画などに関する協議を完了し、現在、最終的な法務審査の段階にある」とし、「契約がまとまり次第、速やかにご報告いたします」と述べました。