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[K-バイオの日本攻略記]②同じ日本でも異なる成功の秘訣…セルトリオンの抗がん剤も「1位」

KIM SAE-MI
2026-09-21 08:02:03
[イーデイリーKIM SAE-MI 記者] 日本のインフリキシマブ市場で約11年ぶりに首位に立ったCelltrion(068270)が、抗がん剤バイオシミラー市場でも新たな成功の公式を打ち立てました。乳がん・胃がん治療薬「ハージュマ」と、転移性直腸がん・非小細胞肺がんなどに用いられる「ベグゼルマ」が、それぞれ70%、60%を超えるシェアを記録したためです。

セルトリオンの全景(写真=セルトリオン)

同じ日本市場、同じバイオシミラー事業でありながら、「ラムシマ」と「ヘジュマ」「ベグゼルマ」の市場攻略法は異なっていました。セルトリオンは、炎症性腸疾患(IBD)のように、バイオシミラーの価格競争力が患者の負担軽減に直結しにくい分野では、長期にわたり医療従事者からの信頼を築くことに注力しました。 一方、抗がん剤市場では、バイオシミラーの価格競争力を積極的に活用するため、先制的な営業・マーケティングを通じて市場を迅速に先取りする戦略を採用しました。

疾患ごとの制度や処方環境を綿密に分析し、製品ごとに異なる戦略を展開したことが、セルトリオンの製品が日本で相次いで市場トップに立つことができた背景にあると見られます。

IBD分野では通用しなかった価格競争力…日本の抗がん剤分野では通用した理由は? 日本の
抗がん剤バイオシミラーの事業環境を理解するためには、「日本式包括支払制度」と呼ばれる診断群分類別包括支払制度(DPC/PDPS)に注目する必要があります。

DPC/PDPSは、急性期の入院患者を対象に、診断名や治療内容などに応じて分類された診断群ごとに、1日あたり定められた金額を支払う制度です。がん患者の入院治療にも幅広く適用されており、この過程で使用される抗がん剤など一部の薬剤も包括評価の対象に含まれることがあります。したがって、同一の治療効果を前提として、比較的安価な医薬品を使用すればするほど、医療機関の費用を削減することができます。

日本の抗がん剤市場では、病院がオリジナル医薬品よりも価格が低いバイオシミラーを選択する経済的インセンティブが生まれることになります。実際、日本の厚生労働省がバイオシミラーの成分別切り替え率を分析した結果、DPCなどの包括評価が適用される環境において、使用割合が高い一部の医薬品では、バイオシミラーへの切り替え率が高い傾向が見られました。

ただし、このような市場環境をセルトリオンだけが享受しているわけではありません。競合するバイオシミラーもまた、同じ制度の下で競争しています。結局のところ、価格競争力だけでなく、製品発売後、いかに迅速に主要医療機関に参入し、医療従事者の信頼と処方実績を確保できるかが、市場シェアを左右するもう一つの要因となっているわけです。

価格だけでは日本No.1にはなれない…勝負を分けた「営業力」
セルトリオンによると、今年7月時点で、ヘジュマとベグゼルマの日本市場におけるシェアは、それぞれ78%、64%です。両製品とも現地で処方シェア首位を維持しています。ラムシマまで含めると、日本で処方シェア1位を記録したセルトリオン製品は計3種類に増えました。

このような成果の背景には、日本法人の営業・マーケティング能力が挙げられます。セルトリオンは事業開始当初から、主要な医療機関や医療従事者を対象に製品情報や臨床データを周知し、ネットワークを構築するとともに、処方実績を積み重ねて市場を先取りしました。

ヘジュマもまた、現地の治療環境の変化に迅速に対応しました。セルトリオンは2019年8月、日本でヘジュマのHER2陽性乳がん治療において、3週間間隔で投与する「B法」の追加承認を取得しました。これにより、当該適応症においてオリジナル医薬品と同等の用法・用量を確保し、処方拡大の基盤を広げました。

抗がんバイオシミラーで蓄積した医療従事者との接点や処方経験は、後続製品の市場定着においても資産として活用されました。セルトリオンは、ヘジュマを通じて構築した現地の営業網とブランド認知度を、ベグゼルマの発売後も活用し、抗がん剤ポートフォリオ間のシナジーを高めました。

セルトリオン日本法人のイ・ジュンヒョクチーム長は、「DPC環境において、バイオシミラーの薬価競争力は基本的な競争要素として作用するため、『ヘジュマ』と『ベグゼルマ』が市場を先取りできた背景には、競合他社よりも機敏に市場に対応し、病院や医療従事者を対象に、会社と製品に対する信頼を蓄積してきたからである」と説明しました。

ラムシマからベグゼルマまで…「1位」の成功経験を後続製品に活かす
セルトリオンは、日本市場において一つの成功公式に固執しませんでした。 価格競争力が限定的にしか作用しないIBD分野では、現地のパートナーや直販組織を活用し、長期にわたり医療従事者の信頼を築く戦略を採用しました。一方、価格競争力が医療機関のコスト管理にも影響を及ぼし得る抗がん剤市場では、先制的な営業・マーケティングを通じて、市場を迅速に先取りすることに注力しました。

その結果、ラムシマに続き、ヘジュマとベグゼルマまで、日本で計3つの製品が各成分市場の処方シェア首位に躍り出ました。異なる疾患領域で蓄積された現地での営業経験が、新製品を発売するたびに市場参入のスピードを高める資産となっているわけです。セルトリオンも、日本国内での製品販売拡大がブランド認知度と好感度の向上につながり、ひいては新製品の処方拡大を後押しする「好循環構造」が形成されたと見ています。

製品ラインナップも引き続き拡大しています。セルトリオンは今年、日本でオマリズマブバイオシミラー「オムリクロ」の品目承認を取得したのに続き、去る5月に薬価登録を完了しました。 来年は皮下注射(SC)製剤である「ラムシマSC」の発売を目指し、事前の準備を進めています。セルトリオン日本法人は、新製品を相次いで発売して処方領域を拡大する一方、既存品目とのシナジーを高め、日本事業の成長を加速させるという戦略です。

イ・チーム長は、「日本市場は疾患領域ごとに制度や処方環境が異なるため、画一的な戦略には限界がある」とし、「今後も現地市場を綿密に分析し、各製品の特性に合致した事業戦略を実行することで、日本市場におけるセルトリオン製品群の地位をさらに強化していく」と強調しました。

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